SEOで効果的なリライトを行うためには?記事の選定方法やコツなどを徹底解説
2025/08/12

SEO対策の一環として、コンテンツ制作を行っていると、既存記事の順位やコンバージョン率が低下してしまうことも少なくありません。
そこで重要なのがリライトです。検索エンジンのアルゴリズムは変化し続けているため、その変化に対応すべく、リライトを行い、順位やコンバージョン率の向上を図る必要があります。
本記事では、リライトの重要性を踏まえた上で、SEOで効果的なリライトを行う方法やコツなどを詳しく解説します。
弊社では、様々な業種に対してのSEO支援に携わっております。
特にリライト1週間でセッション数を3.5倍にあげた実績もありますので、SEO記事に関するご相談があれば、ぜひお気軽にご連絡ください。

MASA株式会社 代表 佐合 将之
会社員時代に副業として独学でSEOを学び、その後フリーランスのSEOコンサルタント兼ディレクターとして活動。
2024年1月にMASA株式会社を設立。
これまで建設業、不動産業、士業など多種多様な業界のクライアントのSEOやMEO支援に携わっており、特に地元集客に強みを持つ。リフォーム会社や弁護士事務所などの地域密着型企業に対して、問い合わせ数を約10倍に増やした実績を持つ。会社の信条は「思いやりの精神で笑顔を増やす」であり、日々の業務に取り組んでいる。
目次
SEOのリライトが重要な理由

SEOでリライトが重要な理由は、検索エンジンとユーザー双方のニーズに合わせたコンテンツ更新が、検索順位向上に直接結びつくからです。
冒頭でもお伝えした通り、Googleのアルゴリズムは常に変化しており、パンダアップデートのような大規模調整から小さなアップデートまで行い、さまざまな要素で更新しています。
時代の変化やユーザーのニーズが絶えず進化していく中で、過去に制作したコンテンツが検索意図に合わなくなることも少なくありません。
こうした場合、既存のコンテンツを定期的に見直し、最新の情報に合わせてリライトすることが求められます。
変化に対応したリライトをしっかりと行うことで、検索順位を上げることができるだけでなく、導線改善も行えばCVR向上にもつながるでしょう。
新規コンテンツ制作にとらわれすぎず、Googleの変化とともに既存コンテンツの見直しも重要です。
SEOの効果が期待できるベストなリライトタイミングとは
ネット上で「新規記事を公開して3ヶ月したら」「上位表示できなかったら」などとさまざまな声があり、迷う方もいるでしょう。
結論、リライトするべきタイミングは、主に以下の要素だと弊社では考えています。
- 記事数が十分
- ドメインパワーが上がってきた
- 検索順位が低下or流入数が低下
- 季節的なテーマで需要が上がる前
まず、サイトを立ち上げてから新規記事を最低でも50記事くらいあげたタイミングがリライトに適しています。
品質がしっかりと担保された記事を多く盛り込むことができれば、検索エンジンから評価されやすくなるからです。
また、検索順位や流入数が低下している記事も見直す必要があります。
「検索順位が低下する=読者のニーズがあっていない」ため、再度Googleの傾向を踏まえて競合分析を行い、リライトする必要があるでしょう。
さらに、季節的なテーマやトレンドに関するコンテンツでは、需要の高まる直前にリライトを行うのが効果的です。
たとえば、春の新生活シーズンに関連するテーマを扱う場合、少なくとも数週間から1カ月前にリライトを行っておくと良いでしょう。
これにより、検索エンジンがコンテンツをインデックスし、適切な検索順位を付与するための十分な時間が確保され、ユーザーの検索ニーズが高まった時点で上位表示されやすくなります。
SEOでリライト記事を選定する方法
SEOでリライトする重要性が理解できたとしても、実際どんな記事を選定してリライトすればいいのか悩みどころです。
弊社が考えるリライト記事の選定方法は、主に以下の通りです。
- 検索順位に悩んでいる記事【特に10~30位以内】
- 競合サイトと比較して流入数が劣っている記事
- CTRが低い記事
- 表示回数が小さくCTRが高い記事
- CV(コンバージョン)に近くてCVRが低い記事
詳しく解説します。
検索順位に悩んでいる記事【特に10~30位以内】
検索順位に悩んでいる記事はリライト記事の対象となりますが、悩んでいる記事全てを行うのはリソース的に難しいでしょう。
特に優先的にリライトすべき記事は、10~30位以内に入っている記事です。
検索結果の1ページ目には届いていないものの、検索意図にはある程度沿っているケースが多い傾向があります。
例えば、競合記事と比較して情報量や最新性が不足しているといった感じです。しっかりと競合記事を比較して適切なリライトを行うことで、上位表示が見込まれます。
弊社であった事例としては、家の解体に伴う費用の解説記事で、最初は14位だったところ、具体的な費用の内訳や坪数ごとの費用相場などを入れたところ、1ヶ月後に1位を獲得しました。
<実施したリライト事例>

弊社では、リライトを行う際に、上位サイトと比較してどこが不足しているのか、具体的に不足している部分の改善策などを明確にして、リライトに取り組むことを心がけています。
競合サイトと比較して流入数が劣っている記事
SEOでリライトする記事を選定する際、競合サイトと比較して流入数が少ない記事は、改善の余地がある記事です。
検索エンジンのアルゴリズムによって部分的に評価されていても、競合に比べてユーザーに提供できる情報量や深さが不足している可能性があります。
具体的には、まず競合サイトの流入が多いページを分析し、どのようなキーワードで流入しているのか、どのようなコンテンツ構成や情報提供が行われているかを把握します。
競合サイトが豊富な情報量を備えている場合、こちらの記事にも同様の深掘り情報を加えるとともに、独自性のある視点や付加価値を取り入れることが、他サイトとの差別化と流入改善に効果的です。
CTRが低い記事
SEOでリライトする記事を選定する際、CTR(クリック率)が低い記事は、改善の効果が期待できる対象です。
CTRが低い記事は検索結果に表示されていても、ユーザーにクリックされる機会が少ないことを示しています。
この状況は、記事のタイトルやメタディスクリプションがユーザーの興味を引き付けていないか、競合サイトに比べて魅力が欠けていることが原因である可能性が高いです。
CTRを改善するには、検索ユーザーのニーズを正確に理解し、それに沿ったタイトルとディスクリプションを設定することが大切です。
タイトルは、検索キーワードを効果的に含めるだけでなく、ユーザーの関心を引きつける具体性や、利益を感じさせる表現を取り入れる必要があります。
例えば、「◯◯の方法」だけでなく、「短期間で成果が出る◯◯の具体的方法」など、検索意図にマッチしつつも付加価値を明示することで、CTRの改善が期待できます。
ディスクリプションは、単に内容を要約するのではなく、ユーザーの疑問やニーズを解決できる内容であることを示す表現が効果的です。
クリック後に得られるメリットを明確にすることで、ユーザーの関心を引きやすくなるでしょう。
表示回数が小さくCTRが高い記事
CTRが高い記事は、表示されるとユーザーが関心を持ってクリックする割合が高いことを示しています。
しかし、表示回数が少ないため、そもそも検索結果に表示される頻度が低く、多くのユーザーに見られていない状態です。
表示回数を増やすためには、関連する検索キーワードを追加するのが有効です。
現在のキーワードだけでなく、関連性の高いサブキーワードやロングテールキーワードも取り入れることで、より多くの検索クエリにヒットする可能性を広げます。
このように関連キーワードを追加して内容を補強すると、同様の検索意図を持つユーザーに記事が届きやすくなり、表示回数が増えることで自然とアクセス数が上昇します。
CV(コンバージョン)に近くてCVRが低い記事
CV(コンバージョン)に近い位置にあるものの、CVR(コンバージョン率)が低い記事は、適切なリライトを行うことで、大きく成果を出せる記事に変身できる要素があります。
CVRが低い記事は、ユーザーがサイトや記事には訪れているものの、最終的なアクション(購入、問い合わせ、資料請求など)に結びついていないことを意味しています。
まず、リライトで改善すべきは、コンテンツがユーザーの最終アクションを促せるように整備されているかを確認することです。
多くの場合、コンバージョンに至らない原因は、ユーザーが求める情報や価値を最後まで提供できていないことにあります。
例えば、記事内で商品やサービスについて紹介している場合、その魅力や利点が十分に伝わっていないことが考えられます。
より具体的な効果やメリットを盛り込み、読者の関心や購買意欲を刺激するような構成に変更することで、CVR向上に繋がりやすくなるでしょう。
SEO対策で記事をリライトする効果的なやり方

SEO対策で記事をリライトする際、下記のことを意識して行うのがコツです。
- ユーザーの検索意図を再確認する
- 競合分析を行う
- 独自性のある情報を盛り込む
- 内部リンクの設置場所を見直す
- 適切な場所にCTAボタンを設置する
詳しく解説します。
ユーザーの検索意図を再確認する
SEO対策において記事を効果的にリライトする際には、まずユーザーの検索意図を再確認することが必要不可欠です。
検索意図をしっかり理解することで、ユーザーが求めている情報に正確に応える内容を提供でき、検索エンジンからの評価も高まりやすくなります。
検索意図を理解するためには、単にキーワードを見るだけでなく、それがどのような目的で検索されているのか、ユーザーが解決したい具体的なニーズや課題は何か、どのような情報や解答を期待しているのかといった視点が必要です。
例えば、「SEO メリット」というキーワードの記事があるとして、最初の見出しに「SEOとは」という見出しを書いているとしたら、
競合分析を行う
SEO対策で記事をリライトする際には、競合分析を行うことが大切です。
競合分析によって、検索結果の上位にランクインしている記事の強みや、検索エンジンからどのように評価されているかを把握でき、自分の記事に足りない要素を補うヒントが得られます。
特に上位記事にどのようなキーワードが頻出しているか、どのトピックがカバーされているか、どのような構成で内容が整理されているかを細かく観察し、自分の記事に応用できる部分を見極めることが重要です。
弊社では、リライト記事を作成する際、競合メディアがどのような情報を記載しているのかが可視化できるよう、下記のシートを設けています。
<弊社リライト競合分析シート>

競合サイトがどのような情報を盛り込んで上位表示しているのかはもちろん、文字数や見出し数などもわかるようになっており、情報の過不足がないよう、心がけております。
独自性のある情報を盛り込む
検索上位表示されるためには、競合記事の情報を網羅することも大切ですが、それだけでは独自性がありません。
検索エンジンはユーザーにとって価値のある情報を提供するサイトを評価するため、他の記事とは異なる独自の視点やデータを取り入れることで、検索順位の向上が期待できます。
例えば、自分自身の専門分野や職業的な背景を踏まえて、他の記事では触れられていない独自の事例や具体的なデータを記事内に盛り込むといった感じです。
弊社でよく行っているのは、建設業のお客様で、施工事例を記事内に盛り込むリライトを行っています。
<独自性のある情報を盛り込んだ事例>

上記画像は、お風呂のリフォームに関する記事のリライトを行ったもので、リライト前は25位でしたが、施工事例を盛り込んだことで、順位が2位まで飛躍しています。
もちろん、他の情報を盛り込んだことも順位向上の要因ではありますが、独自性を盛り込んだリライトが有益だということがわかるでしょう。
内部リンクの設置場所を見直す
SEO対策として記事をリライトする際、内部リンクの設置場所を見直すことは効果的な方法です。
内部リンクは、サイト内のページ同士をつなぐ役割を持ち、検索エンジンが各ページの関連性や重要度を理解するための重要な手がかりとなります。
検索エンジンが理解できれば、サイト全体の専門性が上がり、評価も高まるのです。
また、関連性の高い情報をリンクでつなぐことで、訪れたユーザーがサイト内を回遊しやすくなり、深い知識を得られるようになります。
具体的には、本文中で重要なトピックや関連情報について触れる際にリンクを追加することで、ユーザーが「もっと知りたい」と思った瞬間に関連ページに誘導できます。
こうした流れを意識することで、自然なリンク設置が可能となり、ユーザーが他のページにもスムーズに移動しやすくなるでしょう。
適切な場所にCTAボタンを設置する
CTAボタンの目的は、ユーザーに対して「次に何をすべきか」を明確に示すことであり、適切に配置することでコンバージョン率を向上させることです。
CTAボタンを配置する最適なタイミングは、ユーザーが情報を理解し、行動を起こす準備が整った瞬間です。
例えば、記事内で具体的な情報や解決策が提示された直後にCTAボタンを設置することで、ユーザーは内容に共感しやすくなり、自然にボタンをクリックする可能性が高まります。
また、導入文の下に設置するのも有効的です。弊社では、記事作成する際は必ずCTAボタンを導入文下に設置するようにしています。
理由は、最後まできちんと読む人がほとんどいないからです。
記事に訪れた人は1番よく見る場所が導入文であり、その内容で下まで読むか判断するため、1番目に留まりやすいところにCTAボタンを設置するのは有効的と言えます。
弊社が支援入らせていただいている下記企業のメディアでは、導入文下にバナーを設置したことで、CVRを3%改善に成功しております。

引用元:八幡建装株式会社
導入文下に設置し、しっかりと訴求文を加えるだけでもCVR改善を測ることは可能です。
他にも、CTAボタンのデザインや文言も、ユーザーの注意を引き、クリックを促すために重要となります。
視認性の高い色やサイズを使用し、ボタンのテキストには具体的かつ行動を喚起する表現を含めることが望ましいでしょう。
SEO対策で記事をリライトする際の注意点

SEO対策で記事をリライトする際、主に以下の要素に注意が必要です。
- サーチコンソールで検索パフォーマンスを確認する
- 文字数にとらわれない
- リライト後も効果測定を行う
詳しく解説します。
サーチコンソールで検索パフォーマンスを確認する
リライトを行う際、サーチコンソールを導入し、検索パフォーマンスを逐一確認する必要があります。
サーチコンソールを使うことで、リライト前後の効果を正確に把握し、改善の方向性をデータに基づいて判断できるからです。
サーチコンソールの検索パフォーマンスのデータを確認すれば、どのキーワードがトラフィックを生み出しているか、クリック数や表示回数が伸び悩んでいるキーワードは何かを把握できます。
この情報をもとに、最適なキーワードを再設定したり、内容を補強したりすることで、リライトの精度を高め、効果的なSEO改善が可能です。
文字数にとらわれない
SEO対策で記事をリライトする際、文字数にとらわれすぎないことが大切です。
文字数は検索エンジンに対する記事の評価において重要な要素の一つであるとされていますが、文字数が多いコンテンツが評価されるとは限りません。
ユーザーの検索意図に応えるために必要な情報が的確に伝わっているかが検索エンジンに評価される記事であり、それを満たすために文字数が多くなるのであれば問題ないでしょう。
また、記事が長いほど情報量は増えますが、内容が重複したり、余分な表現が含まれると、逆にユーザーの満足度を下げてしまうこともあります。
特に検索エンジンは、読者が求める情報を効率よく提供できる記事を好むため、リライトにおいても冗長な部分を削ぎ落とし、簡潔かつ分かりやすい表現を意識することが重要です。
競合メディアの文字数は、あくまでも参考程度にしておき、本当に読者のニーズが満たされるのかに重きを置いて対策しましょう。
リライト後も効果測定を行う
リライトを実施しただけでは、その改善が実際に成果をもたらしたかどうかを確かめることはできません。
効果測定によって、リライトの意図に沿った結果が出ているかを確認し、必要に応じて再び調整することが、安定したSEO効果を持続させる鍵となります。
まず、効果測定には具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定することが大切です。
例えば、検索順位やCTR(クリック率)、ページの滞在時間、コンバージョン率などを基準とすることで、リライトの成果を客観的に評価できます。
特に検索順位の変動やCTRの向上は、リライトの成果がSEO効果に直接現れる指標です。
リライト後、数週間から数カ月の間にどのような変化が生じているかを追跡し、キーワードのランクが向上しているかや、ユーザーからのアクセス数が増加しているかを確認しましょう。
適切なリライトを行いSEO効果を最大化させよう
SEO対策として記事をリライトする場合、ただ単に「検索順位が低かったから」「CTRが低かったから」などを理由にリライトするのは非効率です。
検索順位がどのくらいでどうすれば上位表示できるのか、どうすればCTRが上がるのかなどをしっかりと考え、勝ち筋を立ててからリライトする必要があります。
新規記事を作成するよりも費用を抑えて対策しやすいのが、SEO記事のリライトなので、適切なリライトができれば費用対効果は抜群です。
まずは対象のリライト記事を選定し、ユーザーが求めているニーズをしっかりと考えながらリライトを行いましょう。
今回のお役立ちポイント
検索エンジンのアルゴリズムやユーザーのニーズ変化に合わせた定期的なリライトは、検索順位やCVR(コンバージョン率)向上に直結する重要な施策。
効果的なリライトには、検索意図の再確認、競合分析、独自性の追加、内部リンクやCTAの最適化など、戦略的な改善ポイントを押さえることが必要
リライト後はサーチコンソールなどを活用し、順位やCTR、CVRなどのKPIを継続的に測定・改善していく必要がある